2023年2月8日 - 読了時間: 4 分
難聴
聴覚
難聴

難聴とは?
難聴とは聴力が低下し、聞こえにくい状態を意味します。新生児から高齢者まで、あらゆる年齢で難聴になる可能性があり、発生する理由もさまざまです。
世界保健機関(WHO)の報告によると、世界中で約15億人が、ある程度の難聴を抱えており、難聴者の数は増え続けています。

2023年2月8日 - 読了時間: 4 分
難聴
聴覚

難聴とは聴力が低下し、聞こえにくい状態を意味します。新生児から高齢者まで、あらゆる年齢で難聴になる可能性があり、発生する理由もさまざまです。
世界保健機関(WHO)の報告によると、世界中で約15億人が、ある程度の難聴を抱えており、難聴者の数は増え続けています。

難聴を理解するための最初のステップは、耳の仕組みを理解することです。
耳には3つの主要な部分があります。
難聴は、耳のどの部分(外耳、中耳、または内耳)でも、問題または損傷があった場合に起こります。また、脳内の聴覚野での処理に問題があった場合に生じることもあります。問題がある場所によって、治療の種類とレベルが決まります。
難聴に対する最適な治療法を見つけるには、まず難聴の種類と難聴の程度を知る必要があります。それらは聴力検査で知ることができます。難聴には主に3つのタイプがあります。
感音難聴は、最も一般的なタイプの難聴です。これは内耳の損傷によって引き起こされ、聴神経を介して脳に電気信号を伝達する耳の能力に影響を与えます。このタイプの難聴は、治療が困難であり永続的に続くと考えられますが、補聴器や人工内耳などの補聴器機によってサポートする対処法があります。詳しくは、感音難聴に関する記事をご覧ください。
伝音難聴は、 外耳または中耳の損傷によって生じる難聴です。これらの領域が損傷され、音の振動が内耳(蝸牛)に伝わらなくなった場合に起こります。感音難聴とは異なり、伝音難聴は多くの場合、治療可能です。詳しい情報については、伝音難聴に関する記事をご覧ください。
混合性難聴には、感音難聴と伝音難聴の両方が合併した難聴です。
感音難聴の程度は、難聴の程度を意味しています。難聴の程度は、次の5つに分類されます。
聴力レベル(dB HL)の数値が高いほど難聴の程度が高くなり、聴力への影響が大きくなります。25 dB HL以下の場合、正常な聴力とみなされます。
左右の耳によって聴力レベルが異なることがあります。「一側性または両側性難聴」、「対称性または非対称性難聴」という用語を聞くことがあるかもしれません。
聴力検査では左右の耳を検査します。片耳のみの難聴は一側性と呼ばれ、両耳の難聴は両側性と呼ばれます。両耳の難聴度が同じ場合、難聴は対称性とされます。しかし、両耳の難聴度が異なる場合、非対称性とされます。
難聴は常に主観的なものですが、特定の周波数が不足した場合の音をシミュレートすることができます。
最も一般的な難聴体験のひとつに、高音が聞き取りにくいことが挙げられます。高周波難聴として知られるこのタイプの難聴は、感音難聴で最も一般的な難聴です。高周波難聴がどのように聞こえるかについては、 弊社の難聴シミュレーターをお試しください。
難聴が起こる理由はたくさんあります。難聴の最も一般的な原因を幾つか挙げてみましょう。
難聴を放置しておくと、生活の質に大きな影響を与える可能性があります。難聴は、社会的、感情的、および認知的にも人々に影響を与えることが明らかになっています。
難聴は、聴力の低下だけではありません。
周囲の人々と円滑にコミュニケーションを取り、日常生活で様々な活動に参加することに影響を及ぼす可能性があります。例えば、次のような社会的影響が挙げられます:
難聴は社会的な交流に影響を与えるだけでなく、ウェルビーイング(幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態)にも大きな影響を与える可能性があります。
難聴のために相手が何を言っているのか理解できなかったり、継続的な聞き間違いによって、家族や友人、社会的交流などを避けてしまうケースもよくあります。それによって、次のような影響を及ぼす可能性があります:
脳は、厳密には筋肉ではありませんが、効果的に働き続けるには運動が必要です。難聴を放置すると、脳が受ける刺激が少なくなり、時間の経過とともに脳の処理能力が低下します。適切な運動を行わないと、以前のように情報を受信して処理することができなくなってしまいます。これにより、以下のような認知能力の低下が起こる可能性があります:
難聴の治療法は、その原因によって異なります。永続的な難聴は、補聴器や人工内耳などの補聴器機で対処することができます。
永続的な難聴の治療法はありませんが、適切に対処することによって、難聴の影響を軽減することができます。
一時的な難聴は、薬や医療処置で治療することも可能で、自然に解決することもあります。治療はすべて、疾患と症状によって治療方法が異なるため、医師に直接相談する必要があります。
難聴を補うために、さまざまな種類の器機が役に立ちます。難聴の種類と程度によって、どのタイプの器具が最適かが決まります。
難聴への対処に使用される最も一般的な器機は、補聴器です。耳の後ろや耳の中に装用する小型の電子機器で、音を増幅して音量をより大きく、より細やかな音まで届けます。補聴器の種類やオプションに関する詳細については、補聴器に関するこの記事をご覧ください 。補聴器販売店の専門家が、お客様のニーズや好みにあわせて最適な補聴器の選択をお手伝いします。
難聴によっては、補聴器では不十分な場合もあります。その場合、代わりに人工内耳(埋め込み型装置)を使用することがあります。人工内耳は、医師による手術で体内に埋め込みます。一般的なタイプには、人工内耳、骨固定型補聴器などがあります。
補聴援助器機は、日常生活におけるコミュニケーションおよび聴覚を改善するために使用される器機です。単独で使用することも、補聴器と組み合わせて使用することもできます。一般的な補聴援助器機には、補聴器をはじめ、ヘッドホンに音声を直接送信するTVアダプター、騒がしい場所での会話を聞き取りやすくするFMシステム、電話やその他の音を補聴器に直接ストリーミングできるスマートフォンなどがあります。
難聴のリスクを軽減したり、聴力の低下を防ぐために、定期的に行う対策をいくつかご紹介します: