補聴器を使い始めの初期

新しい補聴器で良いスタートを迎えるために、専門家のアドバイスをご参考にしてください。

補聴器は使い始めの数週間がとても大切です

新しい補聴器に慣れるのは大変なことかもしれません。もしそのような経験をしたとしても、心配はありません。補聴器に慣れるために、専門家のアドバイスに従ってください。

補聴器を快適に使い始めるための9つのヒント

1

静かな場所で使い始めましょう

最初の数日間は、補聴器や周囲の新しい音に慣れるまで、自宅や静かな環境で補聴器を使用してください。

蛇口の水音、階段のきしむ音、フォークやナイフのカチャカチャする音など、以前よりも多くの音が聞こえるようになるでしょう。周りは本当に今自分が聞こえるように聞こえているのだろうか、と疑問に思うのはよくあることです。

2

装用時間を徐々に長くしましょう

より多くの音を聞くことは素晴らしいことですが、疲れることがあります。

補聴器の装用時間は、初日は数時間にして、その後は毎日少しずつ増やしていきましょう。

3

自分の声と足音に慣れる

最初は、補聴器によって自分の声や足音が増幅されるため、それらの音に注意が向いてしまうかもしれません。しかし、少し時間が経つと脳が順応し、これらの音が気にならなくなります

声に出して読むことで、自分の声に慣れることができます。

4

補聴器を継続的に使用しましょう

補聴器はできるだけ継続して装用することが大切です。補聴器は、最初は少し違和感があっても、頻繁に使用して慣れることによって、その効果を十分に発揮します。

自宅や近所など、日常生活で装用しましょう。新しい音に最初は戸惑うかもしれませんが、すぐに生活の一部になります。

テレビをつけて好きな番組を見たり、買い物に出かけたり、散歩に出かけたりと、補聴器をつけたまま普段と同じように生活を送ることができます。

5

必要に応じて休憩を取りましょう

補聴器の装用に疲れを感じたり、負担に感じる時は、音から解放されるために補聴器を外してもかまいません。

特定の状況下で少し不快に感じても、プレッシャーを感じる必要はありません ー そのような時は補聴器を外して、お好きなタイミングでまた装用してください。

6

習慣づけましょう

補聴器を日常的に使い続けることで、より早く新しい補聴器に慣れることができ、生活の一部になります。

時には、補聴器を装用し忘れることがあるかもしれません。そんなときは、枕元にメモを残したり、スマートフォンにリマインダー機能を利用すると忘れにくいでしょう。

通常は、夜就寝する前に補聴器を外します。毎晩補聴器を同じ場所に置いておくと、つけ外しが習慣になります。夜寝るときは、枕元に置いておくと便利です。

補聴器のお手入れは定期的に行いましょう。朝または決まった時間に行うようにすると、忘れにくいでしょう。

補聴器のお手入れとお掃除

7

直接会って、または電話で会話をしましょう

新しい補聴器を装用すると、会話はよりクリアに聞こえ、会話に参加しやすくなります。しかしそれには練習が必要です。

補聴器を初めて装用する人にとって、対面でも電話でも、人と会話をすることはよい練習になります。突然、会話がクリアに聞こえるようになり、会話についていくのが容易になるかもしれません。

聴力が大きく低下している場合、よく聞こえないことから、しばらく電話で話すことを避けていたかもしれません。対面での会話は、相手のジェスチャーやボディランゲージを読み取ることができるため、より快適に感じるでしょう。電話での会話は少し異なりますが、社会的なつながりを築き、維持していくために重要な練習となります。

そのため、友人に電話をしたり、友人を電話で招待したり、あるいはお気に入りのレストランを電話予約するなどして試してみましょう。

8

外出を楽しみましょう

補聴器に慣れるまでは、外出をして人との交流を図ることが大切です。

補聴器に慣れないうちは、騒がしい環境では聞き取りが難しいかもしれません。外食の際は、厨房から離れた静かな席をリクエストすれば、周囲の騒音を避けることができます。聞き取りにくい場合は、会話中に目を合わせて、近くにいる人との会話に集中するとよいでしょう。

劇場、講演会、コンサート、映画などに行く際は、ヒアリングループシステム、赤外線補聴システム、FM補聴システムなどが利用できるかどうか事前に問い合わせてみましょう。補聴器をこれらのシステムに接続することで、補聴器で直接音声を聴くことができます。

9

フォローアップ面談を予約しましょう

新しい補聴器は、購入してしばらくは特に、定期的な再調整が必要です。

補聴器専門家は、あなたに次回の面談の予約を尋ねるかもしれません。ここで専門家は、あなたの経験をもとに補聴器の微調整を行います。

最も聞き取りが困難であった状況などを補聴器専門家へ伝えて、相談してください。

この機会に、疑問に思ったことを質問したり、直面した問題について専門家に共有しましょう。予約の際に手帳を持参したり、家族や友人に同席してもらうことをお勧めします。大事な話しを一緒に聞くことで、聞き逃しを防ぐことができます。

補聴器を最大限に活用するために、疑問点や不明点などを気軽に専門家へ質問しましょう。